【2022最新】確定申告のやり方と流れ ~個人事業主・フリーランス向けに

  1. 「確定申告」とは?

確定申告とは、1年間の売上や経費を取りまとめて所得(もうけ)を計算し、その所得にかかる税金(所得税)の額を確定して報告する一連の手続きのことです。

計算の対象となる期間は、1月1日~12月31日までの1年間です。基本的にはその翌年の2月16日~3月15日の期間に確定申告の書類を税務署に提出します(土日や祝日で期間が変わる場合もあります)。

 

1.確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

1年間の所得金額を正しく計算して申告するには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を帳簿に記録(記帳)し、取引に伴う書類を保存しておく必要がありますが、この記帳する内容(作成する帳簿)と控除額に「青色申告」と「白色申告」で違いがあります。

青色申告」は「白色申告」と比べて控除額が大きくなるなど節税のメリットが大きい制度です。ただし事前の届出や、日々の一つ一つの取引を所定の帳簿に記帳し、その記帳に基づいて申告が必要です。

「白色申告」は記帳において一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法が認められています。青色申告と白色申告どちらを選ぶ? 申告方法の違いは?

 

  1. 確定申告が必要な人・不要な人・したほうがいい人

基本的に、副業をせず会社員として給与をもらっている人は会社で年末調整がされるため、個人で確定申告を行う必要はありません。しかし、フリーランスなどの個人事業主で所得控除額以上の収入がある人は確定申告が必要です。

ここでは具体的に、確定申告が必要な人、不要な人、また、確定申告をしたほうがメリットがある人の条件を見ていきましょう。

 

2-1. 確定申告が必要な人

事業所得48万円以上の個人事業主フリーランス

売上げから経費を引いた「所得」が基礎控除額(48万円)を上回る場合には確定申告が必要です。

 

不動産・株取引の所得がある人

家賃収入などの不動産所得や株取引などの運用利益が基礎控除額を上回る場合にも確定申告が必要です。ただし、NISAやiDeCoなどの運用益が非課税になる場合もあります。

 

一時所得がある人

競馬などのギャンブルで得た払戻金や懸賞や福引などで当たった賞金・金品、生命保険の満期保険金等の一時金などは、一時所得の対象となります。

一時所得は、一時所得の総収入額からその収入を得るためにかかった支出を引き、さらに特別控除の50万円を引いて算出します。算出結果がプラスである場合に確定申告が必要になります。

 

退職金をもらった人

年度の途中で退職して年末調整をしていない場合や、退職所得(退職金)をもらっていて退職先企業に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、確定申告で精算が必要です。

年度途中で退職してフリーランスになった人は事業所得がなくても確定申告が必要になるので注意が必要です。

 

2-2. 確定申告が不要な人

主な収入が公的年金の人国民年金などの公的年金を受給している人は、基本的に確定申告は不要です。ただし、公的年金の受給額が400万円より多い、または公的年金以外の所得が20万円より多い場合は確定申告が必要になります。

 

会社で年末調整をしている会社員

基本的には年末調整で精算が行われるため確定申告は不要ですが、給与所得が2,000万円以上、または、給与以外(副業など)の収入20万円以上の場合、あるいは2か所以上から給与をもらっていて年末調整をされてない収入が20万円以上の場合などには確定申告が必要になります。

 

2-3. 確定申告をしたほうがいい人

確定申告が不要な人でも、確定申告をしたほうが節税などのメリットがある場合があります。

 

事業が赤字フリーランス個人事業主の場合、事業に赤字が出ている場合は税金の還付が受けられる場合があります。また、青色申告をしている場合には、事業の赤字を翌年以降繰越すか、または損失を前年に繰戻して還付を受けることができます。

 

アルバイト先などで源泉徴収されている副業としてアルバイトしている場合などに、アルバイト先で源泉徴収されているときは、確定申告することで税金が還付されることがあります。

 

医療費が10万円を超えた1年間(1月1日から12月31日までの間)に支払った医療費から保険金などで補てんされる金額(入院費給付金など)を差し引いた額が10万円を上回った場合は、確定申告をすることで医療費控除を受けることができます。納税者個人だけではなく、生計を同じくする配偶者や親族が払った医療費も含みます。

 

還付申告の期限は、翌年の1月1日から5年間となっているため、確定申告期間内での申告が難しい場合は時期をずらして申請することもできます。

 

ふるさと納税をしたふるさと納税は自分の故郷など好きな自治体を選んで寄付をすることで、寄付の合計額から2,000円を引いた額が所得税・個人住民税から控除される仕組みです。控除を受けるには確定申告が必要です。ただし、もともと確定申告や住民税申告の必要のない方で、ふるさと納税先の自治体数が5か所以内の場合は、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用すれば、確定申告が不要になります。

 

住宅ローンを組んだ住宅ローン等を組んでマイホームを新築・購入・増改築した場合などで、一定の要件に当てはまるときは、所得税の控除を受けることができます。

控除を受けるための要件・控除額の算出方法・控除期間などは、新築/中古など住宅の種類によって変わります。詳しくは、国税庁ホームページ「マイホームを持ったとき」をご確認ください。

控除を受けるには確定申告が必要ですが、給与所得者の場合には、初年度のみ確定申告を行えば、2年目以降は勤務先での年末調整で申告が可能です。

 

  1. 確定申告の流れ・スケジュール

確定申告の基本的な流れとスケジュールについて説明します。感染症の影響によって期間が延長されたり、曜日回りによって日付が前後したりする場合があります。申請期間は税務署にご確認ください。

 

(1)帳簿の作成(1/1~12/31)

計算の対象となる期間(1月1日~12月31日)は、収入や経費を帳簿に記録し、その取引にかかわる書類を保管しておきましょう。毎日・毎週など定期的に帳簿付けを行ったり、取引が発生したときにすぐ記録を行うことが大切です。面倒だからといって期間が空いてしまうと、領収書をなくしたり、記録自体を忘れてしまったりするリスクが高くなります。

帳簿付けは手書きや表計算ソフトでも可能ですが、確定申告ソフト(会計ソフト)を使うと便利です。

 

(2)必要書類の準備・作成(~3/15)

1年分の帳簿付けが完了したら、確定申告用の書類を作成するため、マイナンバーカードや各種控除の書類なども用意しましょう。

書類が準備できたら、確定申告用の提出書類を作成します。手書きで作成することもできますが、確定申告ソフトを使用して帳簿付けをしていれば、簿記の知識がなくても簡単に提出用の書類を作成できます。

確定申告の提出書類や必要な書類については、「4. 確定申告に必要な書類」を参照してください。

 

(3)提出(2/16~3/15)

必要な書類を作成し、添付書類をそろえたら、書類を税務署に提出します。

提出方法は、直接持参、e-Tax 、郵送などが可能です。青色申告で最大65万円の控除を受けるには、e-Tax による申告(または電子帳簿保存)が必要です。

 

(4)税金の納付(~3/15)

書類を提出したら、必要に応じて納めるべき税金を納付しましょう。所得税贈与税は原則3月15日が、個人事業者の消費税については3月31日が納付期限です。

源泉徴収などによって納付した税金が、本来納める税金を上回っている場合には、税金の還付を受けられます。還付金は、申告からおよそ1か月~2か月ほどで振り込まれます。

 

(5)帳簿の保管(提出から7年間)

確定申告が終了しても、帳簿や領収書などは保管が必要です。保管期間は、確定申告の種類によって、異なります。

 

青色申告の場合 

保存が必要なもの

 

保存期間

 

帳簿

仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳など

7年

書類

決算関係書類

損益計算書貸借対照表、棚卸表など

7年

 

現金預金取引等関係書類

領収証、 小切手控、預金通帳、借用証など

7年(※)

その他の書類

取引に関して作成し、又は受領した上記以外の書類(請求書、見積書、契約書、納品書、送り状など)

 

5年

 

 

※前々年分所得が300万円以下の方は、5年

出典: 国税庁ホームページ「記帳や帳簿等保存・青色申告」より引用

 

白色申告の場合 

保存が必要なもの

保存期間

帳簿

収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)

7年

業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)

5年

書類

決算に関して作成した棚卸表その他の書類

5年

業務に関して作成し、又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類

5年

 

 

出典: 国税庁ホームページ「記帳や帳簿等保存・青色申告」より引用

書類の保管期間は、確定申告書の提出期限の翌日(3月15日が期限の場合3月16日)からカウントします。作成日や受領日からの期間ではないため注意してください。

 

  1. 確定申告に必要な書類

確定申告で提出が必要な書類やその作成に必要なものについて説明します。

 

4-1. 提出する書類

個人事業主、またはフリーランスの方が確定申告で税務署に提出する書類は、基本的には次の4種類です。

確定申告書2021年度分の申告までは、給与所得・雑所得・配当所得・一時所得のみを申告できる「申告書A」と、すべての所得を申告できる「申告書B」に分かれていましたが、2022年度分からは申告書Bの形式に一本化されます。

2022年度分からは、A・B の表記がない、「令和 年分の所得税及び復興特別所得税の 申告書」を使用します。

 

収支内訳書、または青色申告決算書白色申告の場合は「収支内訳書」、青色申告の場合は「青色申告決算書」の作成が必要です。これらは、1年間の事業の収入と経費をまとめた書類です。

所得の種類に応じて、「一般用」「不動産所得用」「農業所得用」の3種類、青色申告決算書では、それらに加えて「現金主義用」の4種類があります。フリーランスの場合には、基本的に「一般用」を使用します。

 

マイナンバーカード

確定申告書を提出する際には、マイナンバーの記載及び本人確認書類の提示、または写しの添付が必要です。マイナンバーカードがない場合には、通知カードやマイナンバーの記載がある住民票の写しなどのマイナンバーが確認できる書類と、運転免許証や被保険者証などの本人確認書類が必要です。

e-Tax で申告する場合は、本人確認書類の提示または写しの添付は不要です。

 

控除証明書類(必要に応じて)

必要に応じて、各種控除を受けるための証明書を添付して提出します。控除の内容によって、必要な書類は異なります。自分が受けられる控除の種類や必要な書類を確認して用意しましょう。

          

控除が受けられるケースと添付する書類の例        

 

ケース(受けられる控除)

添付する書類の例

医療費が年間10万円を超えた場合(医療費控除)   

 医療費控除の明細書

 

国民健康保険料や国民年金を支払った場合(社会保険料控除)

 社会保険料(国民年保険料)控除証明書

 

DeCoなど個人型年金の掛け金を

支払った場合(小規模企業共済等掛金控除)            

 支払った掛金額の証明書

 

ふるさと納税で寄付をした場合(寄付金控除) 

寄付金の受領書

 

住宅ローンを組んだ場合

((特定増改築等)住宅借入金等特別除)                 

(特定増改築等)住宅借入     金等特別控除額の計算明細書

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書、登記事項証明書、工事請負契約書、または家屋の売買契約書の写しなど

                    

4-2. 提出書類の作成に必要なもの

「確定申告書」、「収支内訳書」や「青色申告決算書」を作成するためには、記入する情報を記した書類などが必要になります。事前にそれらを準備しておくと作成がスムーズになります。

マイナンバーカード(または、マイナンバーが記載された住民票など)書類の作成にもマイナンバー(個人番号)が必要です。

 

通帳(口座情報がわかるもの)

還付がある場合には、還付金が振り込まれる金融機関の口座情報が必要になります。通帳などを準備しておきましょう。

 

源泉徴収票

確定申告書には、源泉徴収税額の記入が必要です。源泉徴収されている場合は、取引先に発行を依頼しましょう。

 

帳簿、および領収書やレシートなど収支内訳書や青色申告決算書の作成には、取引を証明する書類(請求書、領収書、レシートなど)が必要です。取引先の情報や内容を確認できるようにしておきましょう。

 

固定資産台帳

パソコンや車両など、事業のために10万円以上で購入し1年以上使用するものは、固定資産として扱われます。固定資産は何年にもわたって使用するため、取得日や取得価格、その年の減価償却費などを管理する必要があります。これを管理するのが固定資産台帳です。

事業で使用する固定資産を取得したら、固定資産台帳を作成しておきましょう。確定申告の際には、収支内訳書や青色申告決算書に固定資産などの減価償却費の記入が必要です。固定資産の情報をまとめた固定資産台帳を確認できるようにしておきましょう。

確定申告ソフトを使用すれば、固定資産台帳の作成も簡単にできます。

 

  1. 確定申告が簡単になるクラウド確定申告ソフト【3選】

なかなか理解が難しい確定申告ですが、「確定申告ソフト」を使うと、会計の知識がなくても帳簿付けや確定申告の書類作成が簡単にできます。

ここでは、代表的な確定申告ソフトを3つご紹介します。どのソフトも初心者でも簡単に操作できるよう工夫されているので、日々の帳簿付けや書類作成が簡単に、かつ効率的にできるようになります。

 

freee会計

初心者にもやさしく、スマホアプリからでも操作しやすい確定申告ソフトです。白色申告にも青色申告にも対応しており、簡単な質問に答えていくだけで確定申告書が作成できます。

スマホアプリを利用すると、レシート画像を自動で読み取り、日付や金額を入力してくれます。また、スマホアプリからでも確定申告書類の作成ができるので、スマホだけで確定申告したい場合にもおすすめです。

 

マネーフォワード クラウド確定申告

会計作業の効率化を得意とした確定申告ソフトです。銀行口座やクレジットカードを登録すれば、取引明細を自動取得し、仕訳の勘定科目を自動提案してくれるため、帳簿付け作業の自動化・効率化につながります。

スマホアプリが提供されており、スマホから帳簿への入力や確定申告書類の作成もできます。

 

やよいの白色申告 オンライン/やよいの青色申告 オンライン

実績がある会計ソフト、弥生シリーズの個人事業主向けの確定申告ソフトです。初心者にも使いやすく、ヘルプや説明が豊富なので、迷った時にも自己解決しやすくなっています。

白色申告者向けの「やよいの白色申告 オンライン」(フリープランは全ての機能がずっと無料)と、青色申告者向けの「やよいの青色申告 オンライン」(セルフプランは初年度無料)があるため、とりあえず無料で試してみるのもいいかもしれません。

どちらもスマホアプリと連携することで、外出先で取引を入力したり、レシートの金額などを読み取って、ソフトに取り込んだりすることができます。

 

沢山のレシートがある場合には、1枚ずつスマホで撮影するよりもスキャナーを利用することで迅速にデータ化、帳簿への入力ができます。

 

6.まとめ

今回は、基本的な確定申告の流れや方法についてご説明しました。

確定申告は事業所得がある個人事業主に必要なだけでなく、必須でない人でも確定申告すれば還付が受けられる場合があります。確定申告の基礎を理解して、しっかりと申告を行いましょう。

確定申告のためには、帳簿付けや書類作成が必要です。確定申告ソフトやスキャナーを活用することで、会計や簿記の知識がなくても効率的に帳簿付けや書類作成ができます。

nykeieiconsaru.jimdofree.com

事業再構築補助金情報

令和2年度第3次補正・令和3年度補正・令和4年度予備費

「事業再構築補助金(第9回)」の公募開始について

 

 標記補助金につきまして、第9回の公募が1月16日より開始されました。

                                                   記

1.スケジュール

  公募開始  :令和5年1月16日(月)

  申請受付開始:調整中

  応募締切  :令和5年3月24日(金)18:00

 2.事業再構築補助金事務局HP

  https://jigyou-saikouchiku.jp/ 

3.関連資料

  〇事業再構築補助金の概要(8.0版)

   https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/summary.pdf?0328

    〇第9回公募要領(1.0版)

   https://www4.cin.or.jp/chusho/jigyousaikouchiku/koubo009.pdf

  〇事業再構築指針の手引き(2.0版)

   https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/shishin_tebiki.pdf?0328

  〇事業再構築補助金リーフレット

   https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/jigyo_saikoutiku.pdf?0701

nykeieiconsaru.jimdofree.com

所得税、住民税、控除のタイミング…

所得税
所得税の計算は1月分から12月分の収入金額や控除の内容などを、3月15日までに「確定申告」して、その日までに所得税を納付するのですが、給与収入のみという方は職場で「年末調整」をされて完結される方がほとんどです。ただし、1年の途中で退職した場合や、掛け持ちのアルバイトで2箇所目以降の場合は年末調整が行われません。

この年末調整は11月頃から用紙やデータが配布され、12月分の給与が確定した時点で1年分の税金を計算して引きすぎていた税金を精算してくれます。場合によっては、足りなくて12月分でも徴収されるケースがあります。

毎月の給与から天引きされている所得税の金額は、1年分の金額を12ヵ月でわった、その支給額と扶養家族の人数から決まっています。前年の年末調整の計算時に「養っている家族が1人います」と書いて出せば、所得税の計算で「扶養家族1名」として38万円控除を計算に含めて税額を求めます。大学生(19〜22歳)の子どもなら63万円控除ですからかなり金額が安くなります。

さらに、翌年1月から天引きする所得税源泉徴収税額)は「扶養家族が1人います」ということを考慮した金額となるので、「扶養家族0名」で年末調整した場合より少ない金額が、毎月給与から天引きされることになります。ところが、4月からこの扶養家族が就職してガッツリ稼ぐので扶養から外れたのに、会社に報告することなく、そのまま「扶養家族1名」として毎月の給与から天引きする所得税の金額を計算すれば、本来扶養している家族が0名なのに「毎月の税額が安すぎて、年末になってみると足りなかった」ということがおこります。

1月や4月になると環境が変わる方も多いと思います。そんな節目には扶養のチェックをしてください。

住民税
住民税は所得税の計算結果をもとにお住まいの自治体が計算します。1月から12月分の収入や控除の内容をもとに計算した結果は、翌年の5月ごろに納付書が届きます。会社員の方は会社に納付書が届き6月分の給与から新しい金額で引かれることになります。毎月給与明細を見ている方は、6月で金額が変わっていることに気づいたこともあるかもしれませんね。12ヵ月で割った税額の端数分は6月に少し多めに納めて、7月からその翌年の5月まで同じ金額になります。

控除のチェックのタイミング
所得税の計算で出てきた扶養控除のほかにも、さまざまな控除の確認時期があります。1つは、生命保険料控除の控除証明のハガキが届く10〜11月頃です。年末調整の資料提出に間に合うようこの時期に届きます。

1月から12月までの支払い金額がハガキに記載されていますが、実際に控除を受けられる金額は、12月までの支払額です。控除証明ハガキに「現在までの支払額」と「12月まで支払った場合の金額」と2つの金額が記載されている場合は、「12月まで支払った場合の金額」を使って計算することができます。

また、年末が近くなり「今年は歯の治療や入院など、医療費がかさんだな」という方は、医療費控除という控除を使って税額を減らすことができます。かなり医療費を使ったような気がするのに、領収証を集めていなくて「いくら使ったかわからない……」という方は、1〜2月ごろに届く「医療費のお知らせハガキ」を確認してください。

健保協会によって発送時期が違い、1年間の集計期間も違うのですが、ハガキに掲載されている1月からの医療費については、領収証がなくてもその内容を領収証代わりに使うことができます。ハガキに9月分までの医療費が書かれていれば、10〜12月分のみ領収証を探してハガキの内容にプラスすれば、1年分の医療費の合計額がわかります。10万円を超えていれば医療費控除の適用がありますので、手続きすれば税額を安くできます。

医療費控除は年末調整では控除の処理をすることができず、必ず確定申告で控除してもらわなければなりません。年内に医療費の集計をし忘れた方も、お知らせハガキが届いたタイミングで、医療費控除が受けられるかどうか確認するとよいでしょう。

また、医療費をそれほど使っていなくても、普段から健康に気遣っているという方のための「セルフメディケーション税制」という控除もあります。お住まいの自治体が行う健康診断や、薬局で買った医薬品(パッケージに「セルフメディケーション税制」のマークあり)を購入した金額も対象になります。医療費控除と同様に確定申告で手続きが必要ですが、医療費控除かどちらか一方しか適用できません。こちらは12,000円を超えた部分が控除になりますので、年明けにでもあわせて確認しましょう。

社会保険料
健康保険や厚生年金などの社会保険料は、1年のうちのある3ヵ月が判定基準となっています。それは4〜6月の交通費も含む総支給額です。この3ヵ月間の金額が大きいと、1年間毎月天引きされる金額が少し高くなる可能性があります。料率を決める一覧表(※)があり、この3ヵ月間の平均額で求めた等級の金額が9月から適用されます。年の途中で等級が2つ以上変わると変更になります。

※参考:全国健康保険協会「令和4年度保険料額表(令和4年3月分から)」

NISA、ふるさと納税
NISAとふるさと納税は1年間の上限額が設定されていて、いずれも1〜12月の支出分で計算されます。NISAの場合は入金に2〜3営業日を要するため、年末ギリギリに投資をするのは注意が必要になります。ふるさと納税は、ふるさと納税サイトにカウントダウンタイマーが表示されるというほど、ギリギリでも年内の適用対象になります。

年の瀬が近づいてきたら、この2つの上限金額を活用できているかどうか、必ず確認したい。

インボイス制度
2023年10月から、消費税が書かれた領収証や請求書の新しいルール「インボイス制度」というものがスタートします。個人の消費者には直接関係のない制度ですが、事業主やフリーランスの方で正しい消費税額を記載した請求書を発行したいのであれば、事前に届出が必要になります。2023年3月15日までに申請書を出せば、制度スタートの10月1日から正しい消費税を記載した請求書や領収証を発行できることになります。

事業主・フリーランスの方は、この時期までにしっかり検討しましょう。

固定資産税
固定資産税は土地や建物などの固定資産をその年の4月1日に保有している人に課せられる税金です。納付期限は(1)4月、(2)7月、(3)12月、(4)2月の4回に分けて納付します。

自動車税軽自動車税
自動車税都道府県に納める税金、軽自動車税は市区町村に納める税金です。自動車税は5〜6月、軽自動車税は4〜5月が納期限となっています。

近年、4月末日だった軽自動車税の納期限が、ゴールデンウィークとの兼ね合いなどから、5月末の納期限に変更になる自治体が増えています。

nykeieiconsaru.jimdofree.com